【漫画】焦らず慌てず、楽しくなう、なう
僕はAmazonで本をよく買います。
欲しい本が決まっているとき、Amazonほど便利なものはありません。
検索すればすぐに見つかるし、レビューも読めるし、家にいながら注文できます。Kindleならその場で読み始めることもできます。
それでも僕は、やはりリアルな本屋で背表紙を眺めながら、歩いて本を買いたいと思うのです。
福岡市には、以前、4階建てのジュンク堂がありました。
休日になると、僕は開店前から本屋の前に並んでいました。開店と同時にまず4階まで上がり、そこから半日かけて、普段は見ない棚をゆっくり回りながら1階まで降りてくるのです。
途中、2階にあるサイゼリアで昼食をとり、また午後の本屋探索に出かけていくという、贅沢な時間。
今思い出しても、あれはただの買い物ではなく、とても知的な旅でした。
目的のない棚歩きが、頭の中を広げてくれる
ネットで本を買うときは、たいてい目的があります。
著者名やタイトルを検索して、欲しいものに最短距離でたどり着く。これはこれで素晴らしいことです。
でも、リアルな本屋には、目的地に着くまでの寄り道があります。
自分では絶対に検索しなかったタイトルが目に入りますし、知らない分野の棚の前で足が止まります。
たまたま手に取った本の目次から、今の自分に必要な言葉が飛び込んできます。
本屋の棚を歩くというのは、今の自分が知っている範囲の外に出る行為なのだと思います。
だからこそ、書店に入る前の高揚感があるんです。
「さあ、ジュンク堂、開店時間になりました。準備はいいですか?」と自分に言いたくなるような、あの感じです。
AI的に言えば「本棚の匂いを腹一杯吸う旅に出かけましょう」という表現に。
AIはすぐ「◯◯のたびに出ましょう」と書きがちですが、今日ばかりはそんな気分がぴったりで、自分でNotesにそう書きながら、ちょっと笑ってしまいました。
書くことで、「誰か」になっていく
この日のNotesでは、もうひとつ印象に残る言葉がありました。
「つまり、『誰か』にはなれるわけです。『何か』を書くことによって。」
これは、とてもよい言語化だと思いました。
何者かになってから書くのではなく、書くことによって、少しずつ誰かになっていく。これは、Substackにも、noteにも、ブログにも、Kindleにも通じる話です。
本屋を歩いているとき、僕たちはまだ知らない本と出会っています。同じように、書いているとき、僕たちはまだ知らない自分と出会っているのかもしれません。
最初から肩書きがある人だけが読まれるわけではありません。もちろん、有名な人の言葉には強さがあります。でも、無名の人であっても、書き続けることで、その人の視点や体験や考え方が少しずつ形になっていく。
本屋の棚で、ある本がふと目に入るように、Substackの流れの中で、ある人の言葉がふと誰かに届くことがあります。そこに、発信のおもしろさがあります。
焦らず慌てず、楽しくなう、なう。
Substackについて、「3ヶ月から6ヶ月、同じテーマで書き続けて初めて配信が伸び始める」という話にも触れました。3つのコンテンツ柱を決めて90日間それを守る、という考え方にも納得しました。
これは、かなり大事なことだと思います。
発信を始めると、どうしても早く結果を見たくなります。読まれたか、反応があったか、フォローされたか。そういう数字は気になります。けれども、まだ3ヶ月なら、焦らなくていい。むしろ、その時期に必要なのは、伸びるかどうかを判定することではなく、自分が何を書き続けられるのかを見つけることなのだと思います。
本屋の棚を半日かけて歩くように、発信もまた、急いで答えを取りに行くものではないのかもしれません。
あっちの棚を見て、こっちの棚を見て、思いがけない本に出会いながら、自分の関心の輪郭を知っていく。Substackもそれに近いのではないでしょうか。
焦らず慌てず、楽しくなう、なう。
この軽さは、意外と大事です。重く構えすぎると続かないし、結果ばかり追うと書くことそのものが苦しくなります。けれども、本屋を歩くように、自分の関心の棚を少しずつ回っていけば、いつの間にか「自分はこういうことを書きたいのだ」という軸が見えてくるのだと思います。
今のジュンク堂は、以前のような4フロアではなく、売り場面積も小さくなっています。再開発で新しいビルに戻ってきたとき、またあのような知的な旅をさせてくれる場所になってほしい。そう思います。
そして同じように、自分の発信の場も、ゆっくり育てていきたいのです。
たくさんの棚があり、寄り道があり、思いがけない出会いがある場所。読むことも、書くことも、急がなくていい。今日歩いた棚が、明日の自分の言葉につながることがあります。
あなたには、目的もなく歩いているだけで、自分の中が広がっていくような場所がありますか。







1日本屋にいるっていいですね。
すごいぜいたくー🐢